「向日葵の丘」助監督、残酷物語②シナリオが書けない!

若い友人は悩んだ。「オレは長年助監督をしてきて、撮影現場のことは熟知している。有名監督とも何度も仕事をして、演出技術も学んだ。自主映画出身の監督たちを見ていると、ほんと勉強不足でろくに現場をまわす技量もない。
あんな連中に比べれば、オレの方がずっと監督として、いい仕事ができるはずだ。問題はチャンスだ。今の日本映画は漫画原作が主流。でも、それは嫌だ。やはり、オリジナルで勝負したい。なのに、シナリオが書けない......」
ということで、まずシノプシスを書くことにした。いわゆる粗筋のようなもの。主人公の設定を決め、物語を作り、事件を考える。が、何か違う.........,何かしっくり来ない。で、友人の脚本家に相談。自分が考えたことを話。物語としてまとめるように頼んだ。ちゃんとギャラも払うと約束。数週間後。彼のアイディアはシノプシスになって上がって来た。
が、やはり、何か違う。問題点を脚本家の友人に指摘。直しを頼む。1週間後。上がり。読む。やはり、違う。さらなる問題点を指摘。直し。ま、シナリオ作りとはそういうものなのだが、実は彼には大きな問題点があった。が、脚本家の友人もそれには気づかず。2人は作業を続けた。
半年経ったが、友人が満足するものはできず。脚本家はとうとうギブアップ。友人はまた1人で書くことにした。映画作りとは、こんなことを何度も繰り返してシナリオを作るのだが、それとは違う。大きな間違いがあり、彼のシナリオは前に進まなかったのである。
(つづく)

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2014年09月16日 Posted byクロエ at 19:16 │Comments(0) │映画の話
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