「向日葵の丘」助監督、残酷物語① 目指すは「スターウォーズ」だ!

昔、映画会社全盛のころは10年ほど助監督をすれば、やがて監督になるチャンスをもらえて、2本立ての1本を監督させてもらえるという習慣があった。が、それも崩壊。助監督を10年続けても、20年続けても、監督になれる補償はなくなった。
だから、今の助監督たちは大変。長年助監督をして、そろそろかな?と思っているとプロデュサーが助監督経験のない、自主映画出身の監督を連れて来てしまう。助監督経験があると、監督には相応しくないかのような言い方までするらしい。ま、確かに今、監督として活躍しているのはほとんどが自主映画経験者で、長年助監督経験をして...という人は本当に少ない。
そんな中で監督を目指し、助監督を続けている若い友人(といってもあまり若くないが)がいる。彼が助監督を始めたころは、まだ助監督出身の監督がいたのだが、時代は変ってしまった!でも、諦めないのは彼の偉いところ。自分でシナリオを書き、プロデュサーに認めさせて監督デビューをしようと考えたのだ。
若い友人はしばらく助監督業を休み。彼は前々から考えていた物語をシナリオにすることにした。ハリウッド映画。日本映画より、やっぱりハリウッド映画が好き。暗くて、陰気な日本映画(70−80年代の日本映画はまさにその通りだった)は嫌明るくて、豪快で、前向きな、ハリウッド映画のような作品を作りたい。目指すは「スターウォーズ」だ!
もちろん。日本映画でそんな予算はかけられないが、昔、映画学校のシナリオクラスで学んだ通り。「予算など考えずに、イマジネーションを広げて、好きに書くことが大切」という先生の言葉を思い出し、パソコンに向かった。が、なかなか、ペンが進まない。いや、パソコンなので、キーが進まない(?)
「スターウォーズ」だけでなく、「インディジョーンズ」や「バックトウ ザ フューチャー」も大好き。そんな物語を書きたいのに、なかなか、書けなかった。その理由が分かるのは、ずっとあとのことだが映画監督になるための、最大の問題点だったのである。
(つづく)

「向日葵の丘」映画が完成しても、映画館で上映するのに1年待ち?ーー後編
映画「ゴーンガール」。真実が伝わらないもどかしさ。人々の愚かさ。
「向日葵の丘」 「思い出のマーニー」を見て
「向日葵の丘」助監督、残酷物語⑤ 作品批判は簡単。ゼロから作るのは死に物狂い?
「向日葵の丘」助監督、残酷物語④ 脚本を書くことを甘く見ているスタッフ
「向日葵の丘」助監督、残酷物語③ 物語を作るということ?
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2014年09月16日 Posted byクロエ at 19:14 │Comments(0) │映画の話
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