「向日葵の丘」僕が高校時代に考えたこと(後編)。30年後、そこから物語が生まれた。

その答え。金八先生も出してはくれなかった。子供たちの悩みを真剣に受け止め、考えてくれる金八先生も受験となると、否定することなく、勉強する生徒たちを応援していた。
確かに、僕が高校を卒業してからも、1流大学に行くことが人生の安定に繋がっていた。子供たちに勉強させることが、「将来の安定」に繋がったのである。大人が考える「子供たちの幸福」に結びついたのだ。
それが、バブル崩壊。リーマンショック。苦労して一流大学に入ったのに、一流企業に就職したのにリストラされる。企業そのものが倒産する。路頭に迷う人々。職を探す管理職。就職できない若者たち。そこでは彼らが必死に覚えた方程式も、日本史の年号も役に立たなかった・・。
必死に勉強して、有名大学を出てもリストラ、倒産。学んだ学科が実社会で役立つこともない。終わりが見えない不況。昔みたいに子供たちに「勉強しなさい!」「いい大学へ行きなさい!」と言っているだけでは、もう駄目だろう。
時代の価値観は大きく変わり、昔と同じことをしていると置いて行かれる。なのに、取材をすると、今もなお。僕の学生時代と同じように親たちは「いい大学へ我が子を行かせたい!」と願っていた。時代の流れに逆行している。では、そんな時代。親たちは何を子供に伝えればいいのか?
そのことを、何年も考えていた・・。先の見えない時代。過去の価値観が通用しない。そんな不確実な社会を、生き抜くために必要なもの。子供たちが生きて行く上で、必要な「知恵」。そして、ものごとを「見る力」と「判断力] 伝えるべきは、それらではないか?
では、どうすれば、それらの力を育て、学ぶことができるか?それはアメリカ人としゃべれない英語教育や社会生活では必要のない数学ではないだろう。それを探し続けていて、出会ったのが書道。僕自身も意外な発見だった。
ある仕事のために書道を取材した。書道というのはお手本を見て、奇麗な字を書くものだと思っていた。が、多くの書家はこういう。
「書道というのは奇麗な字を書くことではなく、自分らしい、個性的な、気持ちが籠った字を書くことが大切」
その考え方に感動した。これって、この10年言われている「ナンバーワンではなく、オンリーワン」ということではないか!書道の世界では個性を大切にすること。気持ちを表現すること。人の気持ちを理解すること。人の真似でない。上手下手ではないこと。書道以外の世界にも通用する「考え」や「哲学」がたくさん存在した。
これからの時代に大切な発想ばかりだ。まさか、書道のような何千年も前からある文化に新しい時代に必要な発想あるとは・・驚いた。これを子供たちに伝えたい!そうだ。書道を題材にして物語を作ろう。そうすれば、分かりやすく、大切なことを伝える映画ができるはずだ!
そう思って作ったのが浜松でロケした映画「青い青い空」である。毎回、こんな流れで映画が生まれて行く。

「向日葵の丘」その昔、僕がトラブルメーカーと呼ばれた理由?
「向日葵の丘」「思い出物語」ー夢を追うと失うもの。プロを目指すと心傷付けること。
さて、1年前の今日は? 「向日葵の丘」クランクアップの日だ!③
さて、1年前の今日は? 「向日葵の丘」クランクアップの日だ!②
さて、1年前の今日は? 「向日葵の丘」クランクアップの日だ!①
1年前の今日は? 「向日葵の丘」映画館の撮影!
「向日葵の丘」「思い出物語」ー夢を追うと失うもの。プロを目指すと心傷付けること。
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2014年09月21日 Posted byクロエ at 23:18 │Comments(0) │思い出物語
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